パターンのタイトルは「Nurmilintu」。どこの言葉かすらわからなかったんだけど、調べてみたらフィンランドの古い子守唄だそうで。
私が子供の頃は寝る前に父がテキトー昔話を聞かせてくれて、あまりにもテキトーな話で笑っちゃってかえって眠れなくなったんだよなぁ。
母の子守唄の記憶はない。
昔から母は「歌えるのはしょうじょうじのたぬきばやしだけ」とカラオケに行こうという父の誘いをずっと断っていたのに、父があちこちのカラオケに行ってたぬきばやしが入ってるお店を母に内緒で探し出し「俺が歌ってるのを聞いてるだけでいいから、もしお店にたぬきばやしが入ってたらかーちゃんも歌ってね」と母を連れていって、あたかも偶然たぬきばやしを見つけちゃった、すごいよ、かーちゃん、これは歌わないと!と無理矢理歌わせたはいいけど、あとで父に聞いたら「あんなに明るい歌なのにお通夜みたいになってよ。歌詞はあってるんだけど音程が狂ってるっつーか無いっつーか」。
それ聞いてハッとした。
妹が生まれる前だから私が二歳。
母のお経みたいな声、あれは子守唄だったのではないだろうか。