「愛を拒まばまた愛より拒まれん」って!
中学三年生って言ったら15歳でしょ。調べたらこれはイギリスの詩人テニスンの言葉らしい。
当時の私は海外ミステリーに夢中で、荒川図書館に頻繁に通い、今週はこの棚のこの段にある本を端から端まで全部読むなんちゅう挑戦をしていたんだけど、制覇したのはミステリーだけで詩集はなかったはず。
文集の原稿を書いた時の記憶はうっすらあって、高校入試と3月のブラスバンド部のコンサートの練習と読書に忙しく、文集の締切日を忘れていて、明日までに提出しないとあんたのとこだけ空欄になりますよと言われ、慌てて学校の図書室に駆け込んで、名言集の本から選んだんだ。
文字数は20字以内。
名言集はあいうえお順になっていて、文章の意味もよくわからないまま20字におさまる名言を探した。
福永武彦の 「 愛することは愛されること よりも百倍も尊いし、 愛の本質はあくまで、 愛することにある。」は長すぎて却下、「青は藍より出でて藍より青し」は授業で習ったことがあって、それをそのまま載せるのは気がひけて却下。
そして14文字の「「愛を拒まばまた愛より拒まれん」にたどり着き、、と言っても名言集の1ページ目で見つかっちゃったんで、探すとかたどり着いたってのは大袈裟だな。これなら意味もよくわかんないし、字面もなんとなくかっこいいからと原稿用紙にさささっと書いて提出したけど、出来上がった文集で私の書いている文言だけ思い切り浮いていることに気づき、急に恥ずかしくなって、あぁそれで文集捨てちゃったんだったわ。
誰か荒川区立第四中学校の昭和55年の卒業文集持ってる人いないかなぁ。ひとこと寄せ書きではなく本文にどんなこと書いたか、まるで覚えていない。ひとことでこんなやっつけ仕事をしてるんだから、本文ではもっととんでもないことを書いているんじゃないか。
万が一「あいつ今何してる?」 で「あ、こいつこいつ、文集の寄せ書きに意味不明のこと書いてて、文集も何度読んでも意味不明で気持ち悪くて」「はい、取材してきましたー」なんてことになったら!
まぁ同級生で有名になった人はいないし、文集に書いたことなんて自分以外、誰も気にしないだろうから、そんな心配している暇があったら換気扇でも掃除しろって話ですけどね。はい。