シーバスリーガルミズナラダブルで一杯目。
二杯目。
なんかさ、ひとりでお酒を飲んでいるとさ、西永福に住んでいた時のことを思い出すワケよ。
西日しか当たらなくて洗濯物が乾かないとか、冬は遠くのガソリンスタンドまで灯油を買いに行ったとか、駅前の和菓子屋さんのずんだ餅が美味しかったとか、初めて過呼吸になった時に近所のお医者さんがルパンとおんなじ車で駆けつけてくれて、歩いて2分なのにわざわざ車で、しかも奥さんの運転で!とか、アパートの裏に積丹から持ち帰った蝦夷タンポポの種子をたくさん蒔いたとか、近所の団地から聞こえてくるヴァイオリンがなかなか上達しなくて、音楽に聞こえた時は思わず外に出て夫婦で拍手をしちゃったとか、神田川に向かって「あたし、中学校の砲丸投げの授業で砂場から砲丸が飛び出しちゃって学校の壁に穴をあけちゃったんだよ」と言いながら川に向かってこぶし大の石を投げたら鯉に当たって、その一部始終をオットが録画していて怖くなって走って逃げたとか、お揃いで買ったマウンテンバイクがオットの実家に帰省しているうちにサドルと車輪を盗まれて、それきりマウンテンバイクどころか自転車すら乗ってないとか、そうだ、引っ越す切っ掛けになったのは隣の家の改装工事が始まって、業者に頼まずに自分でやってるから時間とか全然関係なくて午後11時になっても工事の音が聞こえてきてイライラして全然眠れなくて台所でウイスキーがぶ飲みして潰れているところにオットが帰ってきて、隣に苦情を言いに行ってくれたからだわ。
出来るだけ他人と関わらずにいたいはずのオットがわざわざ苦情を言いに行くって、相当私の様子がおかしかったんだと思う。
今日はダブル2杯でやめときます。