道で見かけた猫にはみんな勝手に名前をつけて呼びかけ、そのうち姿が見えなくても名前を呼ぶと路地からニャーと顔を出すようになり、散歩中の犬はみんな尻尾を振って父に近づいてきたり、放牧されている牛に話しかけたら何十頭という牛が父のまわりに集まってきてしまい牧場のおじさんに叱られたりしていました。
鳥も大好きで、写真を撮るような趣味はなかったんだけど、スズメでもカラスでも鳥の声が聴こえると真似をして会話をしていました。
葬儀場に向かう途中、都電を待っているとカラスが鳴いていたので私も「カー!カー!」と答えると母が「本当にそういうところ、お父さんに似たわね」と笑っていました。
もげさんからいただいたシマエナガのポストカード、父の祭壇に飾りますね。
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さよなら三角 また来て四角
四角は豆腐 豆腐は白い
白いはウサギ ウサギは跳ねる
跳ねるはカエル カエルは青い
青いは柳 柳はゆれる
ゆれるは幽霊 幽霊は消える
消えるは電気 電気は光る
光るはおやじのハゲ頭
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ふふふ。
父の遺影、何が可笑しかったって、抗がん剤治療で何故か禿げ頭にうっすら産毛が生えてきて喜んでいたのに、写真館で頭のてっぺんをツルッツルに修正されちゃってたんですよ。
まばらに生えていた髭もきれいに修正されていたけど、産毛は父にとって無駄毛じゃないから!