『ティファニー』
写真を見て「私も若い頃買ったよ」って人もいるんじゃないかな。
ティファニーのペンダントと言えばこのオープンハートかティアドロップでしたものねぇ。懐かしい。
叔父のお嫁さんが私の成人式のお祝いにとプレゼントしてくれました。
えーと私の成人式っていつだ。1984年か。
なんだか1984年って書くと江戸時代かよって突っ込みたくなるね!まぁ、そんくらい昔むかしのお話。
親類縁者の中で一番仲良しだった叔父よっちゃん(母の一番下の弟)が結婚して間もない頃によっちゃんからではなく、そのお嫁さんヨーコさんが私にくれたのがティファニーのオープンハートのペンダント。
ヨーコさんからすれば私は一番年の近い姪っ子で、たまたま成人式だからお祝いしてくれたと思うんですけど、私はよっちゃんが結婚したことも後から知らされて、お嫁さんも写真でしか見たことがなかったからなんとなくよっちゃんに腹を立てていましてね。
でもお礼の電話くらいは入れないと。
んー、でもよっちゃんが出てもヨーコさんが出ても何となく話しづらい。
なかなか電話をしない私を見て、母がものすごく怒りまして。
あー、でもさー、なんかさー、とぐだぐだ言ってると「あんたね、それ成人式のお祝いに貰ったんでしょう。お礼も言えない大人にお祝いなんか貰う資格はないっ!」
正しいこと言われたもんだからますます腹が立ってきて、そこからはもう大喧嘩ですわ。ここまで来るともうお礼の電話なんか出来ません。
母が目を離したすきに家を飛び出し、当時よく飲みに行ってたスナックに行って(え?当時よく飲みに行ってた?成人前なのに?とか突っ込まないように)マスターにこれこれこういうワケなのよ!と愚痴ったら、そりゃお前が悪いと一喝されてしまいました。
あら、やっぱり?
マスターはちょっと店番してろと言い残して自宅に帰って、便箋と封筒と切手を持ってきてくれました。
今すぐここでお礼の手紙を書いて、家に電話して、まずお母さんに謝って叔父さんちの住所を聞いて宛名を書いて切手貼ってすぐに投函せよ、と。
あの時スナックに行かなかったら、お礼のタイミングを逃して、ずっとよっちゃんともヨーコさんとも会いづらくなっていたかもしれません。
…あ。ティファニーの話、忘れてた。
お礼の手紙も出してヨーコさんからも電話があって(←母に)なんとか丸くおさまって、すぐにペンダントをつけたかと言えばそうじゃなくて。
机の引き出しにしまいこんでずーーーっと忘れてました。結婚してアパートに引っ越す時に引き出しの奥から出てきてビックリ。
ぴちぴちの二十歳に似合うようなペンダントをくれたのに、初めてつけたのが三十路になってからって。ヨーコさんごめんなさい。
2011年1月27日掲載
* * * * *
mixiで書いた「はじめての経験」シリーズはこれでおしまいです。
新たに思い出して忘れたくない「はじめて」が出てきたら、続きを書くかもしれません。