『雲のかお/武田康男/小学館文庫』から「巻積雲(けんせきうん)」。
・巻雲(けんうん=すじ雲)がこの雲に変化することが多く、増えていくようであれば次の日の天気が心配。
実家に向かうのに一回の乗換えで済むよう時刻表を見て調整。
その一回の乗換えが下北沢駅。
小田急線の下北沢駅は昔は地上駅だったよねぇ。すっかり地下に潜って下北沢駅の面影が消えてしまいました。外国語表示になるともう何が何だか。
唐突に現れた水飲み場。ここで水を飲むのは勇気が要る。
角度を変えて撮ってみたら思いがけず水飲み場に小さい人間が乗っかっているような写真になった。これは私の知っている下北沢っぽい。
地元の地下鉄の駅を出て最初に目に飛び込んできたのがフィットネスクラブ。前回来たのはいつだっけ。母の誕生日だから5月か。その時はでっかいパチンコ屋だったんですよ。どうした町屋。町屋にそんなに健康意識が高い人がいるとは思えないんだけど。(個人的な意見ですが)
母から誕生日のプレゼントとして洋服(パンツとベスト)を縫ってもらったんですけど、なんというか試着してこんなにテンションだだ下がりな服は初めてで「模様を合わせるのが大変だったのよ」「襟元にスカーフを巻くとすごくおしゃれになるわ」「サイズもちゃんと聞いていたからぴったりね」という母の言葉にまったく反応出来ませんでした。
着るか着ないかは別として、その場しのぎでも「ありがとう」って言えればよかったんですけど、試着した姿を見た妹が「うわー、姉ちゃんじゃないみたい。イメチェン出来るじゃん」って笑っていて、おいおい、60過ぎてイメチェンする必要がどこにあるのよ?っていうか、これ、いつ、どこで着ればいいの?
自宅に持ち帰りオットに着て見せたら「てじにゃ~にゃ!」と爆笑。
そうそう、その反応が欲しかったのよ。あぁ、やっと成仏出来た。
帰りの電車の窓から月を見ていたら涙が出てきちゃったのよ。ありがとうって言えなかったことと、これまで母が作ってくれた服は生地もデザインも母の好みで、そのたびに「こういうのじゃない」って言えず、黙って着ていたこと。そのせいで大人になって自分で服を選ぶとなった時に何を着たらいいのか分からなくて、店員さんに薦められるがまま服を買っていたことを思い出したら涙が出るわ鼻水は出るわ。マスクしていてよかった。